代理店フランチャイズ制度
立ち上げのご提案
パートナーが自分の看板で当社の商品を販売する制度の新設提案です。代理店が集めた売上に対してのみコミッションを支払う完全成功報酬のため、赤字構造がありません。所需システムは構築・検証済みで、立ち上げに追加開発費は不要。架空の第1号店シミュレーション (§6) で、お金の流れと月次業務を具体的にご確認いただけます。
- 制度の立ち上げ承認 — システム構築済み、追加開発なしで開始可能
- コミッション料率の基準 — 提案: 5% を基準に契約単位で設定
- 試験導入 1〜3 店の候補指名 — 営業より候補リストを提出
- 開始時期 — 提案: 10月中開始、11月10日に初回精算・振込
§1 提案の要旨
飲食店オーナーや既存のお得意先など、中華食材の人的ネットワークを持つパートナーに「代理店」として専用 URL を発行し、その URL 経由で発生した注文に対して毎月コミッションを支払う制度を新設します。商品・在庫・発送・決済・顧客対応はすべて本店のまま。代理店はお金も商品も一切扱わず、受け取るのは月 1 回のコミッションだけです。
この提案の三本柱
- 完全成功報酬 — 広告費と違い、売上が立たなければ支出はゼロ。支払うコミッションは代理店が集めた売上に常に連動します。
- 人の計算ゼロ — 実績の記録、取消の控除、月末集計、明細作成はすべてシステムが自動で行います。二重払い・控除漏れは構造的に起きません。
- 小さな運営工数 — 本店の月次作業は 1 店あたり「精算書の確認」1 回と「振込」1 回のみ (数分)。
損益イメージ (1店・年間 / 試算)
| 項目 | 金額・工数 | 備考 |
|---|---|---|
| 代理店経由の新規売上 | ¥8,400,000 | 月商 ¥700,000 で安定した場合 (§6 の試算) |
| コミッション支出 (5%) | ¥420,000 | 売上に完全連動。販売促進費として処理 |
| 本店の運営工数 | 月 1 時間程度 / 店 | 精算確認 + 振込。実績照会は代理店セルフサービス |
| 追加開発費 | ¥0 | システムは構築・検証済み |
§2 背景と機会 — なぜ今か
現在の販売チャネルは、B2C (一般のお客様向けサイト) と B2B (飲食店・業務用のお客様) の 2 本です。どちらも「自分で見つけてきてくれたお客様」への販売であり、こちらから人のネットワークを通じて到達するチャネルを持っていません。
一方、中華食材の商売は人のつながりに大きく依存する業界です。飲食店オーナー同士は「あの卸は品質がよい」「この食材が安い」と紹介し合っており、そうした口コミはすでに自然発生しています — ただし現在は、紹介した人への対価もなく、どの紹介が売上につながったかも見えません。
本提案は、この口コミを制度化するものです:
- ネットワークを持つ人 (飲食店オーナー・ブローカー・既存のお得意先) が代理店になる
- 専用 URL を配るだけのシンプルな活動で、紹介が自動的に実績として記録される
- 実績に応じたコミッションを毎月確実に支払うことで、紹介の動機を持続させる
なぜ今か: EC の基盤 (サイト・決済・物流・顧客管理) が整っており、チャネルを 1 本追加する限界コストが小さい時期です。かつ、所需システムは 2026 年 8 月に構築・検証が完了しており、始めるのに開発を待つ必要がありません。
§3 ビジネスモデル全体像と役割分担
役割分担 — 誰が何をするか
| 代理店がやること | 本店 (toyomart) がやること | |
|---|---|---|
| 開店前 | 出店申請・契約。店舗名・ロゴ・挨拶文の登録 (ポータルで自分で行う) | 面談・審査・契約。料率の設定。専用 URL の発行 |
| 日常 | 専用 URL の配布と宣伝 (名刺・WeChat・紹介・訪問)。自分の顧客への声かけ | 商品の仕入・在庫・ページ管理。注文の受付〜発送。顧客対応・返品処理 |
| 毎月 | ポータルで実績と見込みコミッションを確認 (見るだけ) | 月末に精算書を発行。内容確認のうえ翌月 10 日に振込 |
| やらないこと | 代金の受領 ✕ ・商品の発送 ✕ ・顧客対応 ✕ ・価格設定 ✕ | 代理店の顧客への直接営業 ✕ (帰属を尊重) |
代理店ポータルでできること
- 店舗ページの編集 — 店舗名 (必須)・ロゴ・ヘッダー画像・挨拶文を自分で登録し、公開/非公開を切り替え
- 実績の確認 — 今月の紹介売上と見込みコミッションがリアルタイム表示
- 精算履歴 — 過去の確定額と支払状況
- 見られるのは自分の店の実績だけ。本店の経営データや他の代理店のデータは一切見えません (システムで強制)。契約終了・規約違反時は即座にアクセス停止が効きます。
§4 実績の記録のしかた (顧客帰属)
「どの注文がどの代理店の実績か」は、人手ではなくシステムが自動で記録します。
帰属のルール (規定に明記する内容)
- 30 日ルール — 最後の来店から 30 日間有効。31 日目以降の注文は本店の実績に戻ります (再来店すれば再び 30 日)。
- 二重記録 — 顧客と注文の両方に帰属が記録され、「どの注文が誰の実績か」を後から必ず照会できます (監査可能・改ざん不能)。
- 紛争時 — 記録に基づき本店が裁定。代理店同士の顧客引き継ぎルールも規定に明記します。
§5 お金のルール — コミッションと月次精算
コミッションの計算ルール
| ルール | 内容 | 経営上の意味 |
|---|---|---|
| 料率制 | 注文金額 × 契約料率 (基準案 5%)。料率は代理店ごとに契約で設定 | 計算が単純で、双方に予測可能 |
| 注文確定時に記録 | 注文が確定したその時点の料率と金額を注文に固定記録 | 後日の料率改定で過去の実績が動かない — 代理店との信頼の基盤 |
| 取消は自動控除 | キャンセル・返金された注文のコミッションは自動で取り消し。精算確定後の取消は翌月分から控除 | 返金された売上に手数料を払い続ける事故が起きない |
| 設定忘れの検知 | 料率未設定のまま確定した注文は「未計上」として検知され、後から設定して回収可能 | 「0% と決めた」と「設定忘れ」が混ざらない。払い漏れがあっても損にならない |
| 改定は履歴が残る | 料率の改定は新しい料率の追記のみ。過去の記録は消えない・書き換わらない | 「あの時何%だったか」が常に証明できる |
月次精算 — お金が動く日
精算のルール
- 締めは月単位 (1 日〜末日)、支払は翌月 10 日を提案 (請求書払いに慣れた法人パートナーにも受け入れやすい周期)。
- 精算確定後に取消が発生した場合は翌月の精算から控除 (確定済みの精算は書き換えない — 会計記録として安定)。
- 控除が大きく支払額がマイナスになった場合もそのまま繰り越しとして翌月と相殺。曖昧な処理を残しません。
- 精算書 (明細 CSV 付き) が振込の会計根拠。会計処理は現行の弥生運用にそのまま乗り、新しい仕組みは不要です。
- 同じ精算を2 回確定することはできません (二重振込の防止が仕組みで保証されています)。
§6 第1号店シミュレーション「大阪中華商行」
架空の第1号店を通して、契約から初回振込までを具体的にたどります。
タイムライン — 契約から初回振込まで
| 時期 | 王さんがやること | 本店がやること |
|---|---|---|
| 10月 第1週 契約 | 出店申請。面談で販売方針のすり合わせ | 審査・契約。料率 5% を設定。専用アカウント発行 |
| 10月 第1週 開店準備 (半日) | ポータルで店舗名「大阪中華商行」・ロゴ・挨拶文を登録して公開。専用 URL を名刺に印刷、WeChat の仲間グループに送信 | 公開前の内容確認 (テキストと画像のみ・規約チェック) |
| 10月 第2週〜 宣伝開始 | 飲食店の仲間 20 人ほどに個別に声かけ。「うちの食材、toyomart で買うとええで」+ 専用 URL | — (通常業務のまま。注文が増えるだけ) |
| 10月中 稼働 | ときどきポータルで実績を見る (リアルタイム表示) | 注文の発送・顧客対応はすべて本店 |
| 11月10日 初回振込 | ¥21,300 の入金 | 精算書を確認し振込 (1 店あたり月 1 回・数分) |
初月 (10月) の数字
| 項目 | 件数・金額 | 備考 |
|---|---|---|
| URL 経由の来店顧客 | 15 人 | 王さんの紹介で来店し、実績印が付いた顧客 |
| 確定注文 | 25 件 | 平均 ¥18,000 (飲食店の業務利用を想定) |
| 紹介売上 合計 | ¥450,000 | 本店にとっては既存販路では届かなかった新規売上 |
| コミッション (5%) | ¥22,500 | 注文確定のたびに自動計上 |
| 取消調整 | −¥1,200 | ¥24,000 の注文 1 件がキャンセルされた分 |
| 11月10日 振込額 | ¥21,300 | 王さんの初月の収入 |
軌道に乗った後 (3 ヶ月目以降のイメージ)
| 月間注文 | 月間紹介売上 | 代理店収入 (5%) | 本店の新規売上 | |
|---|---|---|---|---|
| 初月 (10月) | 25 件 | ¥450,000 | ¥21,300 | ¥450,000 |
| 3 ヶ月目 (12月) | 40 件 | ¥700,000 | ¥35,000 | ¥700,000 |
| 1 年間累計 (月 70 万で安定と仮定) | — | ¥8,400,000 | ¥420,000 | ¥8,400,000 |
王さんの 1 ヶ月 (稼働後)
- 週に数回 — WeChat Moments に季節のおすすめ (例: 秋の蟹シーズン) + 専用 URL を投稿
- 月に数回 — 紹介した飲食店を訪問したついでに「最近どう?」と声かけ
- 月 1 回 — ポータルで確定額を確認 → 10 日の入金を確認。これ以外の作業はありません (発送も請求も顧客対応も本店)。
§7 業務要件 (規定に落とす内容)
契約書・出店規約に反映すべき業務ルールの一覧です。
| 分野 | 要件 |
|---|---|
| 出店審査 | 面談 → 書類確認 → 契約 → 料率設定 → アカウント発行の順。審査基準 (取り扱い品目・業態の制限) は出店規約に明文化 |
| 店舗ページ | 公開できるのはテキストと画像のみ (店舗名・ロゴ・ヘッダー・挨拶文・SNS リンク)。外部スクリプトや自由な HTML は書けない構造 = 規約違反コンテンツやセキュリティ事故の余地を技術的に排除。公開前の内容確認は本店が行う |
| 返品・法令 | 販売者は本店のまま。返品条件・法令表示は本店のページを案内する (代理店に法務文書を書かせない = 品質のバラつきと法的リスクの防止) |
| データ隔離 | 代理店が見られるのは自店の実績のみ。本店・他店のデータへはシステムレベルで到達不能。停止処分は再ログインを待たず即時に効く |
| 顧客情報 | 代理店に見えるのは「自店に帰属した件数・金額」まで。顧客の氏名・住所・連絡先は本店が保持し代理店には渡らない (個人情報保護の観点で最も安全な形) |
| 会計 | コミッションは販売促進費として処理。精算書 + 明細 CSV が振込根拠。弥生運用は現行のまま (変更なし) |
| 契約終了 | 終了・規約違反時はアカウント即時停止。停止後は専用 URL も無効化され新規の実績は発生しない。未払コミッションは規定に従い精算 |
§8 将来の第2形態: 独立店 (参考)
もう一つの形態としてご提起いただいた「プラットフォーム上で完全に自分のお店を開く (商品・デザインを自分で定義)」方式は、いわばショッピングモールへの専門店出店 (楽天市場・天猫のモデル) です。フランチャイズとお金の向きが逆の別ビジネスで、今回は詳細設計せず違いだけご確認ください。
なお B (加盟) でも代理店自身のロゴ・看板は入口ページ 1 枚に出せますが、「自分の店」として商品ページやカートまで持てるのは A だけです。
- A (独立店) の特徴 — 代理店が自分の商品・自分の価格・自分のデザインで出店。代金は代理店に直接入金され (Stripe Connect の仕組みで自動振り分け)、本店はプラットフォーム手数料を得ます。
- A の大きさ — 商品・在庫・発送・決済を「店舗ごと」に分離する必要があり、数ヶ月規模の構築プロジェクトです。出店審査・品質管理・顧客対応の責任分界など運営設計も別途必要です。
- 両者は両立します — フランチャイズで実績を出した代理店が、成長して独立店へ移行する道も作れます (顧客帰属は引き継げる設計)。
§9 リスクと対策
| リスク | 内容 | 対策 |
|---|---|---|
| ブランド毀損 | 代理店の宣伝方法が不適切 (誇大表示など) だと toyomart の評判に影響 | 出店規約 + 公開前の内容確認 + 即時停止機構 (停止は操作 1 つで即座に効く)。店舗ページはテキストと画像しか書けない構造で、そもそも事故りにくい |
| コミッションコスト | 料率が高すぎると利益を圧迫 | 完全成功報酬なので売上なし = コストゼロ。料率は契約単位で設定し、改定も履歴を残して安全に可能。5% 基準なら紹介売上の粗利内に確実に収まる |
| 帰属のトラブル | 「その顧客は自分が紹介した」という代理店間の主張の食い違い | 全注文の帰属記録がシステムに残り改ざん不能 ・ 常に照会可能。記録に基づく裁定ルールを規定に明記 |
| 精算の事故 | 二重振込 ・ 取消の控除漏れ | 同一精算の二重確定はシステムが拒否。取消は自動控除され「2 度引かない」保証も組み込み済み。人の計算に依存する箇所がない |
| 税務・会計 | コミッションの仕訳 ・ 源泉徴収の要否 (個人事業主の場合) | 販売促進費として精算書 + 明細で処理。開始前に税理士へ確認 (契約相手が法人か個人事業主かで取扱いが変わる点のみ) |
| 法的構造 | 販売者は誰か ・ 決済規制に抵触しないか | B では販売者 = 本店のまま変わらず、代金も本店が直接受け取るため、資金移動などの規制論点は発生しません (A 形態で初めて検討が必要な論点) |
| 運営負荷 | 代理店が増えると審査 ・ 精算 ・ 問い合わせの手間が増える | 1 店あたりの月次作業は「精算確認 + 振込」の 2 操作。実績照会はポータルのセルフサービス。試験導入 1〜3 店で実負荷を計測してから拡大を判断 |
§10 ご裁定いただきたい事項
| # | 事項 | 選択肢 | 提案 |
|---|---|---|---|
| D1 | フランチャイズ制度の立ち上げ | 承認 / 見送り | 承認 — システム構築済み、追加開発なしで開始可能 |
| D2 | コミッション料率の基準 | 一律固定 / 契約単位で個別設定 | 5% を基準に契約単位で設定 (3〜8% の範囲で営業判断)。改定は非遡及なので将来の調整も安全 |
| D3 | 試験導入の代理店 | 候補の指名 | 1〜3 店。既存のお得意先や飲食店ネットワークを持つ方が候補。営業より候補リストを提出 |
| D4 | 開始時期 | — | 10 月中に開始 → 11 月 10 日の初回精算・振込までを 1 サイクルとして検証 |
| D5 | 店舗別の商品選定 (「この店が扱う商品」の絞り込み) | 全商品を最初から対象 / 店舗別選定を追加 | まずは全商品対象で開始。試験導入で「選定したい」要望が実際に出たら追加開発を判断 |
| D6 | 独立店 (形態 A) の検討 | 並行着手 / 後日 / 見送り | 試験導入の評価後にご相談 (数ヶ月規模の別プロジェクトになるため) |
§11 スケジュール提案
| 時期 | 内容 | 担当 |
|---|---|---|
| 9 月下旬 | 本資料でのご相談 ・ ご裁定 (D1〜D4) | 経営層 |
| 10 月 第1週 | 出店規約 ・ 契約書の整備 (料率 ・ 帰属ルール ・ 終了条件)。税理士確認。システムの有効化 | 本店 (管理部門) |
| 10 月 第2週 | 試験代理店 1〜3 店の面談 ・ 契約 ・ 開店 | 営業 + 経営層 |
| 11 月 10 日 | 初回の精算 ・ 振込 (サイクル 1 周の検証) | 本店 (管理部門) |
| 12 月〜1 月 | 評価: 紹介売上 ・ コスト ・ トラブル件数 ・ 代理店の継続意向 → 拡大 / 商品選定追加 / 独立店着手のご裁定 | 経営層 + 本店 |
§12 附録 — 用語と現状
用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| コミッション | 代理店の紹介で確定した注文に対し、契約料率で支払う成功報酬 |
| 顧客帰属 | 「その顧客 ・ 注文がどの代理店の紹介か」の記録。30 日ルールで自動付与 |
| 入口ページ | 代理店ごとの看板ページ (店舗名 ・ ロゴ ・ 挨拶)。ここから本店のショップへ進む |
| 実績印 (30 日) | 入口ページ経由の来訪者に自動で付く 30 日間の目印。期間中の注文が代理店実績になる |
| 精算 | 月間のコミッションをまとめて確定し、翌月 10 日に振込む処理。明細付き |
| 固定記録 (スナップショット) | 注文確定時の料率と金額をその注文に固定記録する方式。後日の料率改定の影響を受けない |
システムの現状
- フランチャイズ制度に必要な機能 (代理店登録 ・ 審査、店舗入口ページ、顧客帰属、コミッション計上、月次精算、代理店ポータル、管理画面) は 2026 年 8 月に構築 ・ 検証を完了しています。運用ルールの詳細な設計判断は社内記録に残っており、本資料の内容はそれらと一致しています。
- 残っているのは経営判断と業務準備だけです (出店規約 ・ 契約書 ・ 料率 ・ 候補店)。
- 本資料の数値 (料率 5% ・ 月商 ¥450,000 等) はすべて説明用の架空の試算です。実数は D2 ・ D3 のご裁定と試験導入の実績で確定します。